- BLUE BOTTLE COFFEEで働く - カフェでのバリスタの一日

2002年にアメリカ・カリフォルニア・オークランドでスタートしたブルーボトルコーヒーは、今年で創立20周年を迎えました。私たちブルーボトルで働くメンバーは、カフェやコーヒートラックを通してゲストのみなさまに毎日一杯ずつ丁寧にコーヒーをご提供し、ゲストや仲間を思いやり、感謝の言葉を忘れずにコーヒー体験をお届けしています。


最高の体験をお届けするために、ブルーボトルに携わる私たちのチームの中でも、その想いをゲストに繋ぐ最終ランナーであるバリスタは、全員が常に美味しいコーヒー体験をご提供するための技術や知識を磨きながら、誇りを持ってカフェに立っています。どのような想いを持ってみなさまへ美味しいコーヒー体験をお届けしているのか、今回はプロフェッショナルなバリスタの一日の仕事内容についてご紹介いたします。

 

【オープン準備】 

ゲストを気持ちよくお迎え入れし、美味しいコーヒー体験をお届けできるように準備をします。

カフェオープン準備のメインの仕事として、コーヒーのダイヤリング (挽き目の調整) と呼ばれる作業があります。コーヒー豆の産地や品種、焙煎具合によって、美味しく飲んでいただけるグラインダーの挽き目は異なり、またコーヒー豆が焙煎されてからの経過日数や、気温・湿度などその日の環境要因により、引き出されるコーヒーのフレーバーが少しずつ変わってきます。そのため、毎朝コーヒー豆の状態に合わせ、その日のベストなコーヒーをお届けできるようにグラインダーの挽き目を調整します。その際バリスタのテイスティングに加え、実は専用の計測機器を使用しコーヒーの濃度を測り、コーヒーの種類毎のレシピに定められたブルーボトルの”美味しいコーヒー”であるかを、数字の面からも確認します。そしてレシピの範囲の中でバリスタ自身がテイストを確認し、最終的にはバリスタ自身の判断で挽き目を決定します。化学的な側面、そして経験豊富なバリスタの技術によって、どのカフェでも一貫した美味しいコーヒーをお届けするための、毎朝の重要な作業です。そしてカフェがオープンする前に行われる朝礼では、その日にご提供するコーヒーはどのようなテイスト・フレーバー・質感があるか、ゲストにどのような伝え方ができるかを、バリスタ同士でディスカッションを行う時間を設けています。その他にも、レジの準備や、美しい空間でコーヒー体験をお楽しみいただけるようカフェ内の清掃やセットアップを行い、ペイストリー・フードの準備を整え、万全な状態でカフェのオープンを迎えます。


【営業時間中】

美味しいコーヒーやフードに愛情と敬意をもちながら、すべてのゲストをお迎えします。

ブルーボトルでは、いつでも心地良い状態でゲストをウェルカムできるよう、バリスタはコーヒーを淹れるだけではなく時間によってさまざまなポジションをローテーションしながら業務を行います。


 - レジでのゲストご対応 

カフェに来てくださった全てのゲストを歓迎し、 初めてのご来店か、コーヒーをよく飲まれるのか、お好きなテイストやその時の気分など、ゲストの気持ちに寄り添い、その後のコーヒー体験が素晴らしいものとなるようそれぞれのゲストに合わせた対応を行います。抽出方法によって異なる味わいのコーヒーメニューやコーヒー豆の種類など、その方に合わせたドリンクをご提案し、コーヒーとの相性を考えられた自社のキッチンで手作りしているペイストリー・フードもご提案します。いつものコーヒータイムがさらに特別な時間となるようなご案内をし、ゲストとコミュニケーションをとる大切なポジションです。


 - ハンドドリップやエスプレッソマシンを使用したドリンクを一杯ずつご用意

ゲストのために、心を込めて全てのコーヒー・ドリンクをお作りします。創業者ジェームズ・フリーマンがブルーボトルでハンドドリップという抽出方法を取り入れる原点ともなった、日本の喫茶店文化から影響を受けたドリップコーヒーは、喫茶店のマスターのようにバリスタが目の前で一杯ずつ抽出している姿を楽しんでいただけるよう、カフェのドリップステーションもゲストとの距離が近い設計になっていることで臨場感を感じていただけます。またオリジナルのドリッパーと少し背の高いカラフェでコーヒーを淹れることで、抽出されるコーヒーが一本の糸のように落ちる美しい風景を、コーヒーのフレッシュな香りと一緒にお楽しみいただけます。

一杯のコーヒーが出来上がるまでにはたくさんの細やかな工程がありますが、どんな時も常に一貫性を保ちながらこだわりを持って美味しいコーヒーを淹れるバリスタの姿は、まさしく職人です。そしてハンドドリップに加えエスプレッソマシンを使用したエスプレッソドリンクもご用意していますので、コーヒーの知識はもちろん、ミルクの口当たりや、ラテアートなど視覚からもお楽しみいただけるように、バリスタは日々スキルを磨いています。


- ゲストへのコミュニケーション

ブルーボトルではドリンクなどをご提供する際はゲストのお名前をお呼びし、ゲストがコーヒーを受け取ってからのコーヒータイムを最大限楽しんでいただけるようにコミュニケーションをとりながら、心を込めてドリンクをお渡ししています。コーヒーを淹れながら、またドリンクをお渡しする際にも、どのような想いを持ってブルーボトルに足を運んでくださったのか、お好みのコーヒーのお話について、またゲストご自身のことやブルーボトルのこと、何気ない日常のことなど、さまざまな会話が生まれることも、バリスタのお仕事の醍醐味です。また、ドリンクを飲み終わっているゲストがいないか、何か探しているゲストがいないかなど、バリスタは常にゲストがコーヒーを楽しんでいる時間や空間に意識を向け、目の前の出来事に対して、ゲストのために何ができるか、バリスタ一人一人が常に考えて行動しています。美味しいコーヒーを片手にゲストとのコミュニケーションが生まれることで、予期しない新しい発見に繋がることも。その瞬間をとても大切にしています。


- 一貫性を持ったデリシャスネスのために 

日中の気温・湿度の変化などから、その日の朝と同じ挽き目で挽いたコーヒーであってもその味わいが変化していくため、一日の中でも定期的にコーヒーのテイストをチェックし、バリスタ同士でディスカッションをしながら、コーヒー豆の挽き目を調整していきます。 常に美味しいコーヒーをお届けするための大切な業務です。また、ゲストに最高のコーヒー体験をお届けするために、各々がゲストの体験向上について考える時間などを通して、カフェや個人としてのゴールを設定したり、コーヒーについての知識やスキルのインプットやアップデートも欠かせません。ブルーボトル全体としてコーヒーに関する学習の機会となるイベントを開催したり、スキルのカリブレーション、コーヒーのフレーバーについての理解を深めるためのカッピングと呼ばれるテイスティングなどを社内のツールを使用しながら行っています。他にも、カフェの清掃や整理などもチームで協力しながら行い日々デリシャスネスを保つ環境を整えています。

【クローズ作業】 

翌日も常に清潔に作業ができるよう閉店作業を行い、清潔かつ整頓されたベストな状態に戻します。

エスプレッソマシンを初め、バーカウンターやフロアなど、カフェ全体を清潔で綺麗な状態へと戻し、翌日お仕事をする仲間のために、しっかりと点検作業や引き継ぎを行います。翌日もゲストやチームにとってさらに良いコーヒー体験を届けられるよう翌日の準備をし環境を整え、一日一日の出来事を振り返り、バリスタの一日は終わります。



ゲストへ美味しいコーヒーやフードをお届けするために、バリスタが担っているお仕事についてご紹介します。

PROFILE

バリスタ(正社員) Touyaさん(2021年4月入社)

お気に入りのドリンク:季節のシングルオリジン豆をシングルショットで抽出した アイスラテ


 

- ブルーボトルに入社されたきっかけは何ですか?

以前よりコーヒーショップ巡りをしていた中で、偶然三軒茶屋カフェの前を通りかかり、隠れ家のような外観の佇まいや雰囲気から興味を惹かれて足を運んだことがブルーボトルとの出会いでした。前職のカフェでもゲストと会話することが好きでしたが、お店の設計上コーヒーを提供する際にコミュニケーションをとることが難しく、もどかしい思いがありました。そんな時に利用したブルーボトルでは、ドリンクの注文時から丁寧にコーヒーの好みを伺っていただき、注文したドリップコーヒーを淹れていただいている時にカウンター越しにバリスタと話す時間がとても心地よかったことを覚えています。自分だけではなく、全ての方に対しての距離感がとても温かく、初めて行ったカフェですでに常連のような感覚になり、自分の目指したいカフェ・バリスタ像にぴったりと重なったことから、ブルーボトルで働きたいと強く思うようになりました。


- バリスタ (正社員) として、現在どんなお仕事をされていますか?

現在は、通常のバリスタ業に加えてVMD (ビジュアル・マーチャンダイジング) 変更担当としても、新商品リリースの際などに、商品がより魅力的に見えるようにレイアウトを変更しています。またどんな時でもチーム全体でプロダクトの魅力をゲストに最大限お伝えできるようにアイデアを出し、チームを巻き込みながら環境を整えています。他にも、資材の発注や金銭管理、バリスタのスキルを常に高く保つために、カフェのリーダーシップチームと協力しながらコーヒースキルのカリブレーションなども定期的に行っています。


- バリスタとしてのお仕事のやりがいは何ですか?

コーヒーを淹れながらのゲストとのコミュニケーションはもちろん、自分とゲストだけではなく、他のバリスタなども交えて会話が生まれる瞬間が、バリスタとゲストという壁を超えてより身近な繋がりを感じられとても嬉しいです。ブルーボトルに入社したいと強く思うきっかけとなった、カフェの温もりある空間や体験を、今は自分が作る側として携われることにとてもやりがいを感じています。また、立場などの関係なくフィードバックがし合える環境なので、チームと積極的にたくさんのコミュニケーションを取ることができ、自分の成長と相互してメンバーの成長を側で感じれることも、やりがいに繋がっています。

PROFILE

シフトリード(正社員) Shihoさん(2020年4月入社)

お気に入りのドリンク:コーヒーチェリーフィズ


- ブルーボトルに入社されたきっかけは何ですか?

以前よりカフェがとても好きで、ずっと憧れの職業でもありました。初めて訪れたブルーボトルは中目黒カフェだったのですが、まずバリスタがとても楽しそうに働いているのが印象的でした。その時におすすめしてもらった「コーヒーチェリーフィズ*」というドリンクが、甘酸っぱい味わいがとても爽やかで、コーヒーからこんな美味しいドリンクもできるんだ!と、とても衝撃を受け、今でもお気に入りのドリンクの一つになっています。その後、友人を介してブルーボトルのバリスタと直接お話する機会もあり、想像していたよりコーヒーは奥深くて、探究心を持ちながら働いている方が多いこと、トレーニング制度や評価制度も充実していることなどを知り、未経験からでしたが挑戦することを決めました。

*コーヒーチェリーとは”コーヒーノキ”という木になる果実のことで、この果実の種がコーヒー豆となります。ほとんどが使われずに捨てられてしまうまわりの果肉や皮の部分をブルーボトルでは、煮出しレモンなどを加えシロップにして、炭酸で割ったフィズスタイルにしたドリンクです。


- シフトリード (正社員) として、現在どんなお仕事をされていますか?

現在は、正社員の次のステップであるシフトリードというカフェのリーダーシップチームの一員として、パワーバランスを考慮した一日の店頭ポジション割りの作成や、育成計画などを立てています。また、他のバリスタのスキル育成を中心に担う育成チームのメンバーともカフェの共通ツールを使いながら目標や期待値を明確にし、コミュニケーションを密に取りながら携わっています。同じ立場のリーダーシップチームとは、月毎の目標やゲスト体験を良くするためのプランニングなどのベースを作り、具体的なアクションはチームメンバーに任せ発信をしてもらうことで、チームを巻き込みバリスタみんなでカフェを作っていくというチームビルディングを心がけています。


- バリスタとしてのお仕事のやりがいは何ですか?

ゲストとお話することが大好きなので、ゲストがコーヒーを片手にお話しを楽しんでくださっている姿をみたり、ブルーボトルのコーヒーやペイストリーをお召し上がりいただいた際に、その美味しさやペアリングについての感想をゲストと共有し合える時はとても嬉しいですし、やりがいを感じます。シフトリードというポジションになり、お店の成長をビジネスの視点を持って一緒に考えていく立場になり、カフェの目標やプランに対してしっかりコミットし達成できた時や、育成に携わる中では、働くバリスタが成長しながら楽しそうに働いている姿を間近で見ることができる時は、とてもやりがいを感じます。ブルーボトル入社前からも、ずっと地域に根ざしたアットホームなカフェに憧れがあり、リーダーシップチームの一員となった現在も変わらず、地域との関わりを大切にカフェづくりをしています。



カフェでのバリスタの一日のお仕事に密着してご紹介をしましたが、いかがでしたでしょうか。

日頃バリスタが大切にしている想いや、実際にどのようにして美味しいコーヒーが届けられているのか、少しでもコーヒーやバリスタのお仕事について興味を持っていただける機会になれたら嬉しいです。もし気になることや知りたいことがある際には、カフェにいるバリスタに是非お声がけください。そこからまた新しいコーヒーへの扉が開かれ、ブルーボトルがより日常の生活に寄り添うことができる身近な存在になれることを願っています。



ブルーボトルでは、主に関東・関西にて、一緒においしいコーヒーをお届けするメンバーを募集しています。私たちはコーヒー屋さんである前に、好奇心旺盛でこだわることに興味とリスペクトを払える仲間の集まりです。⁠⁠そんな面白く頼もしい仲間と共に、お仕事をしてみませんか?⁠⁠ ご興味ある方はぜひ採用情報から詳しくご覧ください。あなたがジョインしてくださる事をお待ちしております!