ブルーボトルコーヒーでは、これまで様々な作家様、パートナー様と、コラボレーションを行ってきました。今回は、その1つ、イイホシユミコさんとのお取り組みについて、ご紹介させていただきます。
2017年、みなさんの日常に溶け込むようなカップ&ソーサーを作りたいと、器作家イイホシユミコさんにご連絡をさせていただき、一緒にオリジナル商品が作れないか、ご相談させていただきました。
結果として、イイホシさんがお持ちの、ReIRABO(リイラボ)というシリーズに惚れ込み、お店のバリスタがユニフォームとしてもよく着用しているシャンブレー(玉虫のような光沢を持つ平織りのコットン生地)をイメージしたオリジナルカラーにて、カップ&ソーサーを作っていただきました。
現在は人気のこちらのオリジナルカラーの商品に合わせ、銀座カフェ限定でミントグリーンのカラーの同商品を使ってサービスをさせていただいています。
今回は特別に、ここでしか読むことができないブルーボトルコーヒーの創業者ジェームス・フリーマンとイイホシユミコさんのインタビューを公開いたします。
商品に込められた想いなどをぜひお楽しみください。
現在、この陶器を含めた過去のコラボレーション商品をご紹介する特集ページをご用意しています。ぜひ商品情報はそちらからご確認ください。
Question(以下、Q):イイホシさんは普段、どのようなことを意識してものづくりをしていますか?
Iihoshi san(以下、I):私は、自分の手でろくろを回しながら一個ずつ作る「手作り」と、焼き物の産地の工場で量産する「プロダクト」の両方を作っているのですが、「手作り」ではなるべく手の跡が残らないようにしています。食器は暮らしの中で使うものなので、あまりにも作家の存在が大きくなりすぎてしまうと、その主張の強さから使い手がちょっと重たく感じてしまうのではないかと思いました。ですから、手作りではできるだけ作家の存在が残らないようにすることをコンセプトにしています。また、「プロダクト」の方では、できるだけ味気ないものにならないよう、温かみが感じられるよう心がけて作っています。
Q:今回、コラボレートしたカップ&ソーサーでは、どのようなことを考えて作りましたか?
James(以下、J):私は普段、Intuition(直感)を大事にしています。また、ものづくりをする上で、人の暮らしにさらりと溶け込むかどうか、きちんと機能するかどうかということも考えます。今回、コラボレートして作った、日常の食卓に寄り添うカップ&ソーサーは、飲む人のことを考えた時にサイズが選べたら良いなと思い、2つのサイズをご用意しました。コーヒーを楽しむ場面によって、実際に飲みたいコーヒーの量って変わりますよね。朝はたっぷりのコーヒーと共に過ごしたり、午後はお菓子と一緒にコーヒーブレイクを楽しんだり。そんな風に考えていく中で、2種類のサイズに行き着きました。
Q:デザインについて教えてください。
J: 今回コラボレートしたカップ&ソーサーでは、色が気に入っています。グレーなのか、ブルーなのか分からないなんとも言えない味わいのある色。朝と昼の光次第、使い方や状態次第で、感じ方や見え方が違うかもしれませんね。また、世の中にはいろいろなデザインがありますが、ブルーボトルコーヒーでは、気持ちが動かされるようなデザインを生み出すようにしています。その気持ちが動かされる要素というのはいろいろあると思いますが、私たちが大事にしているのは「Hugable」かどうかということ。抱きつきたくなるような可愛さを持つかどうか、ということですね。
I:私もデザインをする時、同じようなことを考えます。かっこいいデザインや、バランスがいいデザインである以上に、そこに愛着が持てるかというところを意識しています。気持ちが動かされるものって素敵ですよね。