MEXICO CHIAPAS FINCA SANTA CRUZ NATURAL
10月10日(金)より、シングルオリジンコーヒー「メキシコ・チアパス・フィンカ サンタ クルス・ナチュラル」が全国のブルーボトルコーヒー カフェ*および、公式オンラインストアに登場します。 カフェでは、ドリップコーヒー(HOT)、エスプレッソドリンクでお楽しみいただけます。
今回のブログでは、「メキシコ・チアパス・フィンカ サンタ クルス・ナチュラル」の味わいとその魅力、メキシコ産コーヒーの歴史や若き生産者のストーリーについてお届けします。
ABOUT TASTE and ORIGIN
今回お届けする「メキシコ・チアパス・フィンカ サンタ クルス・ナチュラル」は、ナチュラルプロセスで仕上げられたクリーンな味わいと、メキシコ産コーヒーの特長である甘みと酸味のバランスがとれた一杯です。
まずふわりと香るのは、バラのようなフローラルな香り。口に含むと、ラズベリーやアプリコットを思わせるジューシーな果実味とブラウンシュガーのような深く優しい甘さが広がります。フローラルな香りと果実味のある酸味は複雑さがありながら、決して突出することはなく全体のバランスをやさしく調和しています。
Finca Santa Cruz(フィンカ サンタ クルス)農園の生物圏保護区森林とコーヒーチェリー
このコーヒーが育ったのは、南米メキシコのチアパス州にあるフィンカ サンタ クルス農園。チアパス州はメキシコの主要なコーヒー産地のひとつで、グアテマラとの国境と隣接する標高1300mの自然豊かな山岳地帯です。フィンカ サンタ クルス農園の総面積は250ヘクタール、そのうち95ヘクタールをコーヒー栽培に充て、残りをエルトリウンフォ・ベルデ生物圏保護区の一部として森を守っています。コーヒーの木々は在来の植生に包まれた豊かな環境の中で、周囲の生態系と調和しながら育っています。
チアパスの火山地帯の肥沃な土壌と、温暖で標高のある土地ならではの昼夜の寒暖差、そして農園の自然豊かな環境によって、複雑で繊細なフルーティーさとフローラルさが感じられる心地よい一杯が生み出されています。
Mexican Coffee
フィンカ サンタ クルス農園のスペシャルティコーヒー
メキシコのコーヒー産業は、1980年代にメキシコ国立コーヒー研究所(INMECAFE)が解散したことによって、生産者たちは困難に直面しました。その後、主な産地であるチアパス州、オアハカ州、ベラクルス州などの協同組合がコーヒーの生産を率いるようになり、価格に見合った品質の認証ロットを作ることでコーヒー農家を支援しながらコーヒー産業の再建に取り組んでいます。
メキシコ産コーヒーは、比較的安価で認証付きのロットを生産する国として知られており、”コストパフォーマンスの良さ”を理由に選ばれることも多いとされています。大量生産が主流である一方で、市場からはスペシャルティコーヒーの需要も高まりを見せています。協同組合では「commercial specialty(商業スペシャルティ)」に特化したロットも多く、価格競争力・品質の安定性・オーガニックやフェアトレードなどは認証において優れていますが、市場のビジネスモデルにとらわれてしまうあまり、メキシコ産コーヒー本来の最高品質のポテンシャルが見えづらくなっている側面もあります。
そんなメキシコのコーヒー産業の背景の中、今回お届けする「メキシコ・チアパス・フィンカ サンタ クルス・ナチュラル」を生み出したフィンカ サンタ クルス農園は、量を追うのではなく質を追求し、安定したスペシャルティコーヒーの生産を続けています。
Finca Santa Cruz
フィンカ サンタ クルス農園とJosé Argüello(ホセ・アルゲリョ)氏
三代続くコーヒー生産者の家に生まれたホセ・アルゲリョ氏は、8年前にフィンカ サンタ クルス農園を取得し、今では家族で経営をしています。農園では10種以上の多彩な品種を栽培しており、傾斜地に広がる農園でコーヒーチェリーはすべて手摘みで収穫され、完熟したものだけが丁寧に選別されます。収穫後もさらに厳しい選別を経て、最終的に残ったチェリーだけがナチュラル、ウォッシュド、ハニーといった多様なプロセスで精製されます。
今回お届けする「メキシコ・チアパス・フィンカ サンタ クルス・ナチュラル」は、ナチュラルプロセスで仕上げられた特別なロットです。収穫後のチェリーは、発酵時間ごとに小ロットに分けられ、乾燥・焙煎・カッピングを行います。時には200時間におよぶ発酵試験を行い、最適なタイミングを見極めて乾燥に移されることで、クリーンで複雑な味わいを安定的に生み出すことを可能にしています。
フィンカ サンタ クルス農園の若きリーダー ホセ・アルゲリョ氏は、その年に収穫されたコーヒー豆の中で最も優れたものを決める国際品評会「COE(カップ オブ エクセレンス)」において、メキシコで3度の優勝経験を誇るメキシコのスペシャルティコーヒー生産者を代表するひとりです。彼が目指すのは、メキシコを「世界のコーヒー主要産地のひとつ」として確立すること。そのために、農園でのスペシャルティコーヒーの生産や地域生産者協同組合CAFÉCOのディレクターを務めるほか、州都トゥクストラ・グティエレスにカフェを開き、自分たちのコーヒーだけでなく地域の他の生産者のコーヒーも紹介する機会を模索しています。
From Green Bean Buyer
メキシコ国内屈指の味わいを誇り、メキシコ産コーヒーの未来への若き情熱が込められた「メキシコ・チアパス・フィンカ サンタ クルス・ナチュラル」。
本コーヒー豆をはじめとした厳選されたコーヒー豆は、ブルーボトルコーヒーのグリーンビーンバイヤー(生豆買付担当)が世界中の生産者と関係性を築きながら調達することでみなさまへお届けしています。グローバルでコーヒー豆の買付と調達を担う、コーヒーソーシングリレーションシップマネージャー Shaun Paklavetz(ショーン・パクラヴェッツ)さんに、コーヒー豆を調達する際に大切にしていることや、「メキシコ・チアパス・フィンカ サンタ クルス・ナチュラル」そして、生産者ホセ・アルゲリョ氏について話してもらいました。
グリーンビーンを調達する際に大切にしていることはありますか?
ー 私たちはグリーンビーンを調達する際に、品質・透明性・持続可能性の3つを常に重視し、その上で産地の特長を最もよく表すコーヒーを探しています。フィンカ サンタ クルス農園のコーヒーはクリーンで複雑な味わいが際立っており、それでいて私たちが大切にしている価値を体現しています。
「メキシコ・チアパス・フィンカ サンタ クルス・ナチュラル」を調達する際のエピソードや、このコーヒーの味わいの印象について教えてください。
ー 私たちは2022年からフィンカ サンタ クルス農園との関係を築く中で、ウォッシュドプロセスのコーヒー豆をみなさまへお届けしてきました。そして昨年、初めて同農園のナチュラルプロセスのコーヒーをカッピングし、その味わいに感銘を受けてから、アメリカでは3シーズンにわたって紹介し、メキシコ産コーヒーの素晴らしい可能性を伝えてきました。これまでは量が限られていましたが、今年は世界中のゲストに届けるべく、ホセ氏と計画を重ねて全量をナチュラルプロセスで生産することに挑戦していただきました。こうして、この素晴らしいコーヒーを世界中のブルーボトルコーヒーのゲストへお届けできることを嬉しく思います。
ナチュラルプロセスのコーヒーは大きく2つのタイプに分けられます。ひとつは力強くジャムのように濃厚なタイプ、もうひとつはドライフルーツのような風味と複雑さを持ちながらもクリーンなタイプです。フィンカ サンタ クルス農園のナチュラルプロセスのコーヒーは後者にあたり、非常にフローラルで明るく、バランスのとれた一杯に仕上がっています。
ホセ・アルゲリョ氏がCOE(カップ オブ エクセレンス)で3度優勝している点について、どのように感じますか?
ー カップ オブ エクセレンスは世界で最も競争の激しいコーヒーオークションです。1位を獲得することは多くの生産者にとって夢であり、世界中のトップクラスの農家でも達成は容易ではありません。特にメキシコではここ数年、高品質なコーヒーが次々と生み出され、競争はますます熾烈さを増しています。その中でフィンカ サンタ クルス農園が3度の優勝を成し遂げていることは、農園の品質の安定性と、ホセ氏のクラフトマンシップへの揺るぎない献身を物語っています。
ラテンアメリカの豊かな自然と、若き生産者の情熱が生んだ「メキシコ・チアパス・フィンカ サンタ クルス・ナチュラル」。ぜひ全国のブルーボトルコーヒー カフェ*やご自宅でお楽しみください。
【MEXICO CHIAPAS FINCA SANTA CRUZ NATURAL】
発売日:2025/10/10(金)
ご提供・販売カフェ:全国のブルーボトルコーヒー カフェ*でご提供、公式オンラインストア
*HUMAN MADE Cafe by Blue Bottle CoffeeとHUMAN MADE 1928 Cafe by Blue Bottle Coffeeでのご提供・販売はございません。
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