Matcha Latte INTERVIEW WITH RISHOUEN
11月21日(木)から、全国のブルーボトルコーヒー カフェ*にて京都の御茶屋「利招園茶舗(りしょうえんちゃほ)」の京都産抹茶を使用した「抹茶ラテ」のご提供を開始いたします。質の高いお茶の提供を続けてきた「利招園茶舗」とのならではの、伝統とクオリティが織りなす特別な一杯に仕上がりました。
今回のブログでは新たに登場する抹茶ラテのご紹介と、この度抹茶ラテに使用する抹茶を製造する「利招園茶舗」の3代目 利田 直紀(かがた なおき)さんに、利招園茶舗の歴史や、独自のブレンド技術などについてお話を伺ったインタビューの様子をご紹介いたします。
抹茶ラテ
厳選された京都産の茶葉のみをブレンドした、利招園茶舗の抹茶「映緑(えいりょく)」を使用した香り豊かな抹茶ラテです。ひと口含むとふわりと広がる抹茶の芳醇な香りと、お茶本来の深い旨みがゆっくりと感じられます。ミルクのまろやかさとほんのりとした上品な甘みが絶妙に調和し、お茶本来のシャープな味わいを引き立てています。ブレンドする茶葉に若い芽を厳選して使用したことで、後味は爽やかでクリーンな仕上がりとなっており、飲んだ後にも心地よい余韻が残ります。さらに、甘さを控えめにすることで抹茶の旨みをより際立たせており、スイーツとの相性も考えて仕上げているので、スイーツとのペアリングを楽しんでいただくのもおすすめです。ホットはよりまろやかな口当たりと優しい甘みが感じられ、アイスは抹茶の持つシャープな味わいをより感じていただけます。
上品な甘さとお茶本来の深い旨みを感じられる抹茶ラテは、忙しい日常の中で心を落ち着かせたいときや、何かに向き合って集中したいときにもぴったりです。
ご提供カフェ:全国のブルーボトルコーヒー カフェ*
*HUMAN MADE 1928 Cafe by Blue Bottle Coffee, HUMAN MADE Cafe by Blue Bottle Coffee での販売はございません。
About Relationship
今回の商品は、お互いの理念と価値観が深く共鳴し合っていることで誕生いたしました。
ブルーボトルコーヒーは創業以来、「おいしいコーヒーは人生をより美しくする」という理念のもと、スペシャルティコーヒーのおいしさを追求し続けてきました。その中で、生産者との繋がりを重視し、その土地ならではの個性をお楽しみいただける単一農園から採れるコーヒー豆のみを使用した「シングルオリジンコーヒー」の魅力をお届けしております。
そして、焙煎の深さや味わいが異なるブレンドコーヒーをご用意することで、ゲストの気分や好みに寄り添ってご提供できるように力を入れています。
利招園茶舗もまた、生産農家との強い絆を大切にし、最高品質のお茶を提供することに情熱を注いでいます。高度なブレンド技術を駆使しつつ、個々の茶畑が持つ独特な風味を尊重し、ブレンドをしない単一畑のお茶の普及にも力を入れています。
このような共通している姿勢から、2018年にオープンした「ブルーボトルコーヒー 京都カフェ」では、利招園茶舗の抹茶を使ったスイーツを提供し、アメリカでは2019年からセレモニアルグレードの抹茶を使用した「抹茶ラテ」を展開し、発売当時から人気のドリンクメニューとなりました。
そしてこの度のコラボレーションにより、日本においても長年培われた抹茶文化の素晴らしさと、創業以来デリシャスネスを大切にしているブルーボトルコーヒーの高いクオリティを融合させた抹茶ラテをお届けできることとなりました。
「利招園茶舗」の3代目 利田 直紀(かがた なおき)さん
「利招園茶舗」の歴史について教えてください。
利招園茶舗の歴史は1947年に始まり、もうすぐ80周年を迎えます。
宇治茶屋としては比較的若い存在ではありますが、現在は私(3代目 利田 直紀さん)がその伝統を受け継いでいます。元々お茶農家の家系であった利招園茶舗は、戦後の農地改革の際に畑を手放さざるを得なくなり、その際にお茶屋さんに助けられたことが始まりのきっかけとなりました。
2011年からは海外市場にも進出し、他の茶葉を扱うお店の中でも比較的早い段階で国際的にも展開してきました。現在では、売上の約7〜8割が海外からのものとなっています。コロナ前は海外に展開する茶葉は、ラテ用の抹茶が多く使用されていましたが、コロナ後の健康ブームにより、日本を訪れる方々が増え、抹茶の本来の味わいを知っていただける機会が増えてきました。特に、茶筅(ちゃせん)で立てて飲む抹茶の魅力が広まりつつあるなと感じています。
抹茶の特徴やこだわり、他のお茶屋さんとの違いを教えてください。
利招園茶舗の抹茶は、宇治抹茶の特性を深く掘り下げることに力を入れています。
特に、香りや抹茶本来が持つ味わい、そして口に含んだ時に感じる奥行きや広がりを大切にしています。抹茶を通じて自分自身の想いやメッセージを表現したいと考えており、そのために少量ずつ、自分が作りたいと思うお茶を丹精込めて生産しています。
使用する茶葉やブレンドについて教えてください。
年に一度の買い付けを通じて、春の新芽(5月〜6月に採れる茶葉)を中心に厳選した茶葉を使用しています。茶葉の買い付けを行いながらその年の味わいの傾向をみて、欲しい味わいや足りない要素を見極めながらブレンドを行っており、ロスが出ないよう細心の注意を払っています。
2012年からお茶のマーケットに出るようになったことが、本格的にブレンドに力を入れるようになったきっかけです。抹茶の前段階である碾茶(てんちゃ)を様々に取り揃え、それを実際に自分でブレンドして抹茶にし、味わいを試してということを繰り返して独学で学びました。このように試行錯誤を繰り返していくうちに、お茶の審査技術競技大会での上位入賞もできるようになり、より洗練されたブレンド技術を確立することができてきました。
ブレンドにおいては、品質の安定性が大切なポイントであると同時に、価格の安定も非常に大事な点です。仕入れの約9割をマーケットから行っていますが、利招園茶舗がこれまで築いてきた信頼関係を元に、農家さんからの直接買い付けも行っていて、非常に高品質な茶葉の多くを直接のお取引によってご提供していただいています。人と人との関係を大切にすることを重視してきたからこそ築いてきたお互いに対しての信頼関係のおかげで、高品質なお茶をお客様に提供できています。
単一畑のお茶について教えてください。
各土地特有の風味がお楽しみいただけるように、買い付ける際は特徴のある茶葉を選ぶようにしています。味が複合的で濃さが出るブレンドに比べて、軽やかな味わいが多く嗜好的な楽しみ方ができるのが魅力で、それぞれの地域の個性をダイレクトに感じることができます。京都府内の地域でも気候条件が異なると、味わいに大きく違いが感じられます。お茶の種類によって、育成に最適な気候条件も異なります。例えば煎茶は寒暖差が大きいことで香りや味が濃厚になるので、高地で栽培されるものが多いです。一方で碾茶(てんちゃ)については、日光を遮ることで冷蔵庫のような環境で栽培されるため、寒暖差が少ないことで茶葉が柔らかく広がるので高品質な茶葉は平地で育てられることが多いです。茶葉により最適な環境が異なり味わいにも違いが生まれています。
抹茶ラテに使用する「映緑(えいりょく)」の特徴や味わいを教えてください。
名前の通り、目を惹くような鮮やかな緑色を楽しんでいただけるお茶になっています。
京都の山間地域の和束町(わづかちょう)と宇治田原町の茶葉をブレンドして作っています。どちらの茶葉も香りの良さが特徴で、リフレッシングな味わいを感じていただける抹茶です。抹茶ラテに使用するということでミルクに合わせるバランスを考えてこちらの抹茶を選びました。ミルクの口当たりやまろやかさと合わせても、お茶本来の旨みやシャープさがしっかりと感じられるように、エッジが効いた味わいが出せる芽が若いものを使用しています。
どのように抹茶ラテを楽しんでほしいですか?
コーヒーのカフェインのように、お茶にはテアニンという成分が含まれています。お茶のうま味・甘味に関与する成分で、興奮を鎮めて緊張を和らげる働きと、心身をリラックスさせる効果や集中力を高める効果があるとされています。なのでリラックスタイムはもちろん、何かに向かって集中したい時にもぴったりだと思います。
About 「利招園茶舗」
1947年に京都で創業された伝統的な御茶屋であり、生産農家と深い結びつきを持つことで、常に良質なお茶を厳選してお届けしています。お客様のご要望に合わせて茶葉をブレンドするという高度な技術を駆使して、味や香りを重視した茶づくりに取り組んでいます。同時に、ブレンドしていない単一畑のお茶=『(太陽、大地、水そして作り手)のメッセージ』を大切にした、個性豊かなお茶も多く取り揃えていて、単一畑のお茶の普及にも取り組んでます。
さらに、利招園茶舗では、チーズとのペアリングや、天然炭酸水で煎じる新しいスタイルの『うたたま茶』や、お茶とジェラートのマリアージュを楽しむ『日本茶とジェラートかめうさぎ』など、お茶の可能性を広げる取り組みを続けています。お茶を味わうことは、古来の京都・宇治の茶の心を感じることと考え、国内外を問わず日本茶の普及を目指しています。
厳選された京都産の茶葉をブレンドした、利招園茶舗が手がける抹茶「映緑」にミルクを合わせた、香り豊かな抹茶ラテ。
こだわり抜いた抹茶ラテを通して、両ブランドが大切にしている高品質な味わいや、おもてなしの心、日本の伝統などを感じられる特別な一杯をお楽しみください。
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