- BLUE BOTTLE COFFEEで働く - バリスタ ~ ラテアートコンペティション日本代表の経験 ~

2002年にアメリカ・カリフォルニア・オークランドでスタートしたブルーボトルコーヒーは、今年で創立21周年を迎えました。ブルーボトルコーヒーで働くメンバーは、カフェやコーヒートラックを通してゲストの皆さまに毎日一杯ずつ丁寧にコーヒーをご提供し、ゲストや仲間を思いやり、感謝の言葉を忘れずにブルーボトルコーヒーの体験をお届けしています。

最高の体験をお届けする私たちチームは、⁠⁠「素晴らしいコーヒーやフードを、カフェやご自宅で必要とされる全ての方にお届けしたい」というシンプルな目標のもと、一つにつながっており、働くスタッフのモチベーション向上やチームビルディングなどを目的とした社内イベントが数多く開催されます。そのひとつに、特に盛り上がりをみせる社内のビッグイベントとして「Latte Art Competition(ラテアート コンペティション)」と「Cup Tasters Competition(カップテイスターズ コンペティション)という、ラテアート技術とセンサリー(味覚)を競う大会が年に一度開催されます。今回は、2023年度の日本大会で優勝し、日本代表として世界大会へ出場したバリスタのAsumiさんにラテアートコンペティションに出場をした経緯や、実際の体験エピソードについてお話いただきました。

PROFILE

バリスタ Asumiさん (山口 明日海/ 2022年8月入社)

お気に入りのドリンク:スリーアフリカズのブレンドコーヒー

 

- これまでの経歴・ブルーボトルコーヒーとの出会いについて教えてください。

元々家族がコーヒー好きで、自分で家族にコーヒーを淹れられたら素敵だなという思いから、地元のカフェでバリスタのキャリアをスタートしました。働く中で、都内で会社の新事業の立ち上げがあるとお話を聞き、迷わずオープニングスタッフに立候補しました。普段は自らチャレンジするタイプではなかったのですが、純粋に魅力的な事業内容にワクワクしたことに加えて、これまでの自分を変えてみたい思いと、もっとコーヒーを通してゲストと関わりたいという思いが後押しとなり、大きな決断ができたと思います。

実は、上京後に初めて訪れたコーヒーショップがブルーボトルコーヒー 中目黒カフェ(2023年11月閉店)でした。とても開放的な空間とバリスタの心温まる対応、そして、その時に初めて飲んだスリーアフリカズのブレンドコーヒーと焼きたてのワッフルのおいしさにとても感動しました。この組み合わせはブルーボトルコーヒーが好きになったきっかけでもあり、今でも変わらず一番のお気に入りです。そこからいろんなブルーボトルコーヒーのカフェを訪れるようになり、お店によって違う雰囲気が楽しめながらも、常においしいコーヒーと笑顔溢れるバリスタのホスピタリティに、私が大切にしているプラスアルファの体験と共感することが多く、またバリスタとしての経験の幅を広げたい思いもあり、ブルーボトルコーヒーへ入社しました。実際にブルーボトルコーヒーで働く毎日はとても楽しく、ゲストをより身近に感じます。チーム全員で同じ思いを共有し、同じ目線で働けているからこそ、ゲストと関わる時間をみんなで作り上げていることができています。忙しくても様々な瞬間に会話が生まれ、ゲストとのコミュニケーションがとても多く、働く中でのやりがいにも繋がっています。

 

- ラテアートコンペティションに出場した感想をお聞かせください。

ラテアートコンベティションに出場したのは初めてだったのですが、何事もチャレンジする精神を上京した時に大切にしていたことに加え、バリスタとしての目標に対して自分のスキルが今どこまで通用するか確かめたい、他のカフェのバリスタと交流したいという思いもあり、エントリーをしました。抽選で参加資格を得てからは、サステナビリティの面も考慮してミルクの代わりに水で練習したり、自分の休憩時に作るドリンクで様々な種類のアートの練習もしました。どの絵柄でコンペティションに挑もうか考え、入社半年後だったこともあり、普段ゲストに提供している、誰が見ても美しい左右対象なスタンダードなチューリップの絵柄に決め、日々練習を重ねながら店頭に立っていました。コンペティション当日は、あまりの緊張にほとんど記憶が残っていないくらいでしたが、日頃から大切にしていた、「誰にでもおいしそうだなと思ってもらえるラテアート」を描くことと、一回戦は勝ちたい!という思いで挑みました。目の前の試合に向き合うことで精一杯だったのですが、気づけは決勝戦を迎え、最後は緊張よりも経験値スキルのある素晴らしい方々と試合ができたことへの感謝の気持ちで、思いの外、落ち着いた気持ちで決勝戦に挑むことができたと思います。審査員の最後のジャッジを終え、優勝したと分かった時は、驚きと信じられない気持ちでいっぱいでしたが、チームや周りの方から祝福の言葉をもらう中で、徐々に喜びと実感が湧いてきました。

- 日本代表として、2023年度の世界大会に出場した時の感想をお聞かせください。

4月に日本代表に選出された後、7月に世界大会に参加するべく、カップテイスターズの優勝者らと共に、本社のあるアメリカ、カリフォルニア州のオークランドへ渡りました(世界大会の開催地は、年によって異なります)。アメリカでは1週間程滞在し、韓国や香港、上海などのアジアから代表として来たメンバーと行動を共にし、午前中はブルーボトルコーヒーのオフィスの人々にコーヒーを振る舞い、午後はサンフランシスコ周辺のカフェを巡るなどして過ごしました。初めての海外のためすべてが新鮮でしたが、フェリービルディングやヘイズバレーのブルーボトルコーヒーのカフェを訪れる中で、どのカフェでも笑顔でWelcomeしてくれ、改めてブルーボトルコーヒーのホスピタリティの素晴らしさを実感しました。アジアチームとは、時間を共にする中でお互いの国のブルーボトルコーヒーの話や、コーヒーの話など、バリスタならではのお話がたくさんでき、知らない土地で不安も大きかったのですが、国を超えた絆が生まれたことがとても嬉しかったです。

いよいよコンペティション当日、会場の雰囲気やプレイヤーの気合いなどに終始圧倒され、日本とは異なった緊張感に包まれていました。実は渡米する前に、アメリカのブルーボトルコーヒーのバリスタが偶然カフェに遊びに来てくれたことがあり、コンペティション代表でアメリカに行くことを伝えていました。当日そのバリスタがチームと一緒に会場へ来てくれ、以前日本で一緒に撮った写真と共に頑張ってねとサプライズで応援をしてくれたことは、涙が出るほど嬉しい瞬間であり、さらにブルーボトルコーヒーが大好きになりました。試合の結果は、あまりの緊張と慣れない環境に普段の実力が出せず敗退してしまい、とても悔しい思いをしたのを覚えています。しかし、試合後にアジアチームのみんなが労いの言葉をかけてくれて、日本代表としてラテアートコンペティションへ参加できたことだけではなく、国や言語を超えたブルーボトルコーヒーの繋がりを感じることができ、かけがえのない財産になりました。

- コンペティションの経験を活かして、今後チャレンジしたいことをお聞かせください。

日本チャンピオンになり、いろんな経験をさせていただいたことが自信にも繋がりましたし、ゲストにおいしいものを届ける思いや提供するドリンクのクオリティに対しても、よりチャンピオンの責任感を持って、店頭に立つようになったと思います。コンペティションに初めて参加した時に掲げた「誰にでもおいしそうだなと思ってもらえるラテアート」は、今でも変わらない軸としてあり、ゲストの目の前で注いで提供する時に喜んでもらえる瞬間がとても嬉しいです。ゲストがラテを注文してくれた時に私がバーカウンターに立っていると、チームメンバーが「日本チャンピオンなんですよ」と紹介してくれることで交流が生まれたり、新しく入ったスタッフと一緒にラテの練習をしたりと、コンペティションの経験で得られたものがゲストやチームに広がっていると感じます。今後は、コンペティションの経験を活かしながら、今まで以上にもっとホスピタリティを高めて、カフェに来てくださるゲストへブルーボトルコーヒーの最高な体験として還元したいですし、コーヒー知識やスキルを磨き続け、ゲストのみならずチームにも積極的に発信していきたいと思います。



今までの自分を変えたいというチャレンジ精神を持って、何事にも挑戦をし続けたAsumiさんのお話は、最初の一歩を踏み出すことの勇気をもらえるようなとても素敵なエピソードでした。また、Asumiさんが日頃から大切にしている「誰にでもおいしそうだなと思ってもらえるラテアート」は、シンプルなように見えて実はとても複雑で繊細な技術を要します。それは、目に見える美しさだけではなく、まるで一瞬で特別な体験へと誘う魔法のようです。アートだけに限らず常に自己研鑽を重ね、目の前の一杯に思いを込めてドリンクメイクするお話からは、バリスタがクラフトマンシップ、職人と言われる所以を感じました。カフェにお越しの際は、是非バーカウンターの中でコーヒーを作るバリスタの所作にも注目し、バリスタとのコミュニケーションを楽しんでしていただきたいです。 

ブルーボトルコーヒーでは、一緒においしいコーヒーやフードをお届けするメンバーを募集しています。私たちはコーヒー屋さんである前に、好奇心旺盛でこだわることに興味とリスペクトを払える仲間の集まりです。⁠⁠そんな面白く頼もしい仲間と共に、お仕事をしてみませんか?⁠⁠ ブルーボトルコーヒーでは、全てのスタッフがおいしいコーヒーをゲストに届けるために、バリスタ未経験からでもコーヒー知識やスキルを習得し成長していくための研修制度があります。

ご興味ある方はぜひ募集情報から詳しくご覧ください。あなたがジョインしてくださる事をお待ちしております!