副島モウさん インタビュー:心や体が豊かになるようなブランチを、コーヒーと共に
ブルーボトルコーヒーでは、コーヒーと同様にフードメニューにもこだわり、できる限り国産の顔の見える生産者さんの材料を使用し、自社のキッチンで一つずつ丁寧に手作りしています。本日は、そんなブルーボトルカフェのフードメニューをディレクションしていただいている、フードディレクターの副島モウさんに、ブルーボトルのフードメニューのお話を伺いながら、おうちで簡単にできるブランチメニューも教えていただきました!ぜひ、美味しいブランチとコーヒーをお召し上がりいただきながら、お読みいただけたら嬉しいです。
フードディレクター 副島モウさんは、フランスにて料理を修行し帰国後、料理研究家パトリスジュリアン師に師事し、その後独立。RENDEZ-VOUS DES AMIS(鎌倉小町)オーナーシェフの他、レシピ開発、調理学校講師など食業界において幅広く活動されています。現在ブルーボトルコーヒーでは、スイーツ以外のフードメニューを企画開発してくださっています。
副島さんはブルーボトルコーヒー日本上陸時から、コーヒーと合うフードを多数ディレクションしてくださっていますが、元々コーヒーはお好きだったのですか?
(副島さん)「小さな頃はコーヒー牛乳が大好きな子供でした。フランスでの修行時には、毎朝カフェでカフェオレボウルに並々と入ったカフェオレを楽しんだり、クッキーを浸して食べたり。コーヒーがある風景っていいな、とその時思いました。イタリアに滞在した時には、エスプレッソをバーでサクッと飲んで、集中モードに切り替えたりもしましたね」
ブルーボトルのコーヒーも飲まれますか?
「ベラ・ドノヴァンや、ジャイアント・ステップスが特に好きです。あとは手軽に楽しめて味のクオリティも高いブルーボトル インスタントコーヒーもよく飲みますね。コロナ禍以降家での作業も増えたので、ランチの後に一息つくために淹れるなど、眠気覚ましというより気分転換のために飲むことが多いです。自分の生活や仕事の中でも常に「香り」をとても大切にしているのですが、コーヒーの香りがこれまでに色々な場所で出会ったコーヒーがある風景を思い出と共に蘇らせてくれる、というのもコーヒーが好きな理由の一つかもしれません」
ブルーボトルコーヒーのフードメニューを考える上で、いつもどのようなところを意識してメニューを開発されているんですか?
「ブルーボトルコーヒーのレシピを開発する際には、豆の個性を最大限引き出してフレッシュな状態で提供しているコーヒーと一緒に提供するフードだからこそ、同様に極力シンプルに、食材の持つ魅力を活かして余計なことをしない、ということを心がけています。ただそれを実践するには、加工されて長持ちする原料より日持ちしない新鮮な生の素材を選んだり、作り置きせず毎日作業が必要となるなど手間が増えてしまうこともあります。それでもできるだけフレッシュな素材でその日に手作りすることで、召し上がるゲストに素材本来の味や香りを感じていただけたら、と考えています。」
コーヒーとも相性ぴったりな、2種のブルーボトルのブランチプレートも、たっぷりの美味しい野菜とモチモチとしたワッフルの組み合わせが大変好評です。
「ブランチプレートは、コーヒーに合わせるというと一般的に甘めだったり油を多く使ったヘビーなメニューになりがちなところを、ヘルシーでありながらしっかり食べても罪悪感のないメニューができないものか、というところから開発したメニューです。ブルーボトルらしさも感じていただけるよう、シグネチャーメニューでもあるリエージュ ワッフルから着想を得た食事用ワッフルと、ボリューム満点の野菜とソイクリームをベースとしたソースがセットになっています。」
ブランチ プレート ローステッド ベジタブル ソイクリームソース(ご提供カフェ:渋谷カフェ、梅田茶屋町カフェ)
「特にこだわったワッフルには米粉と古代小麦を使用しているのですが、使用している古代小麦はシナモンやクローブのようなスパイシーな香りがほのかに感じられるので、コーヒーの香りとの相性がとても良いんです。バターミルクの芳醇な香りも加わり、ブラックコーヒーにはもちろん、ラテにもよく合いますよ。米粉を加えることでモチモチした食感と共にGI値も上がりにくくなり、腹持ちもよくなりました。またこちらのプレートは、季節に合わせてされるソースも味の決め手となるポイント。ソイクリームベースで毎回アレンジを加え、ヘルシーながらコクがありアクセントとなる味わいに仕上げています。3月31日からは、フレッシュサラダのソースがサフランオレンジソースに変わりますので、ぜひ試してみてくださいね」
ブランチ プレート フレッシュサラダ ソイクリームソース & グリーンハーブペースト(ご提供カフェ:渋谷カフェ、京都カフェ、梅田茶屋町カフェ)*3月31日からはサフランオレンジソースにてご提供
副島さんの大切なテーマでもある「香り」へのこだわりが、メニューにも反映されていらっしゃいますね。カフェではワッフルはご注文をいただいてから焼き上げるので、焼きたてはより一層美味しい香りを感じていただけるのではと思います。最後にカフェにいけない時にもご自宅でも楽しめる、ブランチレシピを副島さんに教えていただきました。
「春爛漫の元気な緑の野菜たちを楽しめるサラダです。ポイントは茹でる際にしっかり塩を入れること。野菜にローリエのアロマを纏わせたいので、アロマウォーターで野菜を煮る、といったイメージで作ると美味しくできると思います」
Salade tiède du printemps 温かい春野菜のサラダ
材料(2人分)
菜の花 1/2束
アスパラガス 3本
新玉ねぎ 1/2個
新じゃがいも 1/2個
セロリ 1本分
水 2L
塩 大さじ1
ローリエ 1枚
マヨネーズ 大さじ2
ヨーグルト 大さじ2
サフラン(あれば) 2本
エキストラバージンオリーブ油 適宜
作り方
①アスパラガスはピーラーで皮を剥いて5cm幅に切る。菜の花も5cm幅に、セロリは葉を落とし、斜め切りにする。新玉ねぎは皮を剥いて4等分のくし切りに、新じゃがいもは皮をよく洗って、1cm程度の輪切りにする
②鍋に水、塩、ローリエを入れて沸騰させる。沸騰したら、じゃがいも、新玉ねぎを加えてプツプツ沸騰するくらいの火加減で3分間茹でる。時間が経ったら残りの野菜を加えて2分加熱し、ざるにあけ、水気を切ったら温かい状態で皿に盛る
③ボウルにマヨネーズ、ヨーグルト、サフランを入れてよく混ぜ、お好みでオリーブオイルをかけ、ソースをつけながらお召し上がりください。
目の覚めるような緑が、春を目でも舌でも味わえそうな一品ですね。ぜひ、ご自宅でのブランチタイムにお試しいただけたら嬉しいです。副島さん、素敵なお話とレシピをありがとうございました!
副島モウさん
インスタグラム @mousoejima