ブレンドのクラフト - 私たちが、シングルオリジンと同じくらいブレンドコーヒーが好きな理由と、その作り方 -
特定の農場や協同組合からの単一の産地から収穫する「シングルオリジンコーヒー」に対して、「ブレンドコーヒー」をシンプルに定義すると、世界中のさまざまな国や地域のコーヒー豆を組み合わせて、風味、酸味、コクのなどから生まれる特定の味を表現したコーヒーを指します。実験から生まれた組み合わせもあれば、狙ったテイストを実現するために試行錯誤の末に生まれたブレンドもあります。素晴らしいブレンドコーヒーには、シングルオリジンコーヒーでは実現できない、いくつものテイストからなるハーモニーを感じることができます。
ブルーボトルコーヒーでブレンドを提供する理由
ゲストがカフェにいらっしゃり、色々なメニューを一通り見て考えた結果、「コーヒーを1杯ください」とオーダーくださることは珍しいことではありません。このような時、私たちはほっとできるいつもの美味しさをご提供できるブレンドコーヒーをおすすめしてみます。それは私たちはゲストがイメージする「コーヒー」のテイストを、最も美味しい形で表現したものを提供したいと考えているからです。さらに運が良ければ、会話をして、ゲストが好きなテイストをお聞きしたり、それを見つけるのをお手伝いすることもできます。
実際、ブルーボトルではシングルオリジンと同じくらいブレンドコーヒーが大好きで、それぞれにぴったりなシチュエーションがあると信じています。たとえばシングルオリジンのコーヒーは、生産地である特定の地域やそこで働く人々との感覚的なつながりを与えてくれます。一方、私たちのブレンドは、ほとんどの場合オーガニックコーヒーで作られ、毎日一貫しておいしい味を楽しむことができるのです。
あなたも同じように、シングルオリジンとブレンドの両方をお好きであれば、おすすめのお楽しみ方をご紹介します:まず朝はブレンド(暖かいミルクを加えてみても良いかもしれません)の心地よさを感じていただき、そして午後に個性あふれるシングルオリジンを試してみてください。
ブルーボトルでブレンドコーヒーができるまで
「コーヒー」と一口に言ってもその味は様々です。すべてのコーヒーはトロピカルフルーツの種からできており、ローストすることでその風味を解き放ちます。たとえば、フルーティ なエチオピアコーヒー、酸味を感じるケニア、チョコレートフレーバーが特徴のブラジルコーヒー、濃厚な中央アメリカのコーヒーなどです。ブルーボトルでは、その豆が持つ個性を大切にしています。
コーヒーブレンドを作ることの楽しみの1つは、私たちオリジナルのフレーバーを作ることができることです。そして、そのコーヒーはいつもの味としてゲストにお楽しみいただける、安定した美味しさを提供することができます。
私たちの3つの定番ブレンドは、ジャイアント・ステップス、ベラ・ドノヴァン、およびスリー・アフリカズです。
私たちのブレンドの多くは、「しっかりとして心地よい」というフレーバープロファイルに分類されます。ジャイアント・ステップやエスプレッソブレンドであるヘイズバレーエスプレッソを含むこれらのコーヒーは、チョコレートのノートとブラウンシュガーの甘みを感じていただきやすくするために、シングルオリジンよりも深く焙煎されることがよくあります。中南米でウォッシュドプロセスで精製されたコーヒーがよく使用され、ブラウンシュガーの甘さとナッツとココアのフレーバーを生み出すように深めに焙煎されています。
しかし、コーヒーのフレーバーやテクスチャーにアクセントを加えるために、ブレンドに意外なコーヒーを使用することも楽しんでいます。たとえば、私たちはブレンドにナチュラルプロセスで生成されたエチオピアをコーヒー使用することがとても好きです。それをブレンドすることで、ベラ・ドノヴァンとスリー・アフリカズに、シロップのようなフレーバーを加えています。
一年を通して一貫したテイストが求められるブレンドコーヒーを作り続けることは、思ったよりはるかに難しいことです。それはコーヒー豆というピースが常に変化するパズルのようなものですが、全体的な画、つまり味は常に同じものを提供する必要があります。私たちのコーヒーは一般的にオーガニックであり、高品質な輸出業者と協力してコーヒーを調達しています。ただコーヒーは地域によって一年のさまざまな時期に収穫されるため、鮮度を最適化するために季節によって使用するコーヒーが変わる場合があります。私たちの品質管理チームは、ロースタリーからのすべてのバッチをテストして、使用するコーヒー豆が変わってもブレンドが一定に保たれていることを確認します。
ブレンドかシングルオリジン、どちらが良いのでしょう?
現代のスペシャルティコーヒーの業界においては、すべてのコーヒーはその果実の特徴を可能な限り引き出すべきで、どんなにワイルドでバランスの取れていない味であっても、シングルオリジン(単一産地)としてのみ提供するべきだという方もいます。コーヒーをエンターテインメントとして考えた場合、これらのシングルオリジンコーヒー支持者の方は、コーヒーとは劇場であるべきだ、と信じているといえるでしょう。特定の時間と場所で体験することができる、一生に一度のショーなのです。もちろん、この体験はとても素晴らしい時間となる可能性が大いにあります。ただし、それと比較するとブレンドは映画のようなものといえるでしょう。それらは劇場よりも少ない条件で、何度でも再生し、楽しむことができます。
ブレンドを飲むか、シングルオリジンを飲むかという問題は、個人的な好みの問題なのです。
ブルーボトルコーヒー創設者のジェームス・フリーマンはこう言います「コーヒーに斬新さ、興奮、驚きを求めているゲストもいらっしゃいますし、自分の好みにぴったりな、安心できる味を楽しみに来ている方もいらしゃいます。私たちは幸いにもどちらの好みに合わせたコーヒーをご用意しているので、ゲストがどちらかを選ぶ必要はありません。」
ブルーボトルコーヒー オンラインストアでは様々なブレンドコーヒーやシングルオリジンコーヒーを月に一度お届けする定期便をご用意しております。
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