HOLIDAY COLLECTION 2020 vol.05:コーヒーとペイストリーのペアリングとは?チョコレート ラムレーズン パウンドケーキ

みなさんこんにちは。

ブルーボトルコーヒーと言えば言わずもがな、美味しいコーヒーがメインメニューですが、実はフードメニューにも大変こだわっています。

国産の食材や有機栽培された材料など素材の一つ一つにこだわり、質のいい食材を選び、毎日自社のキッチンで丁寧に作っています。ローカルな食材を使用したいとの思いから、フード開発スタッフが国内の農家さんの元を訪れるということもあります。

今回ご紹介するホリデーシーズン限定でお楽しみいただけるチョコレート ラムレーズン パウンドケーキにもこだわりが詰まった食材が使われています。

まず使用する小麦粉はブルーボトルコーヒーの定番ペイストリーであるリエージュ ワッフルやチョコレートチップクッキーなどと同じ北海道産の香りの強い品種を採用しています。この小麦粉はレシピで使用する他の素材との相性が良く、全体の味わいがうまくまとまります。また環境にも体にもやさしい有機栽培された砂糖や、癖のない風味が特徴の国産アカシア蜂蜜、鶏たちが自由に歩き回れる環境で飼育している平飼いたまごなど、背景にある生産環境にも配慮をした素材選びを心がけています。

今回ホリデーシーズンにあわせたパウンドケーキを開発するにあたり、2つのレシピ候補が残りました。1つはチョコレートの味わいをしっかりと感じられる食べ応えのあるパウンドケーキ。もう1つは中に入れたラムレーズンの味わいを際立たせたパウンドケーキです。

どちらもとても美味しいパウンドケーキが出来上がったのですが、私たちが大切にしている「コーヒーにあうペイストリー」という点については残念ながらどちらとも当てはまっていませんでした。

「コーヒーにあうペイストリー」とはどんな味わいなのでしょうか。

よく耳にするコーヒーとの「ペアリング」というワードですが、これは具体的に何を意味するのか、私たちもよくゲストから質問を受けます。

例えばどっしりと重く、濃厚な食べ応えのお菓子はコーヒーではなくお水が欲しくなります。辛さや塩辛い味わいが際立つものは、コーヒーではなく別の飲み物を飲みたくなります。

私たちの目指しているペイストリーは、食後にコーヒーを飲みたくなるのではなくコーヒーを飲みながら食べたくなるような味わいです。

コーヒーと一緒に楽しめる味わいを追求すべく、レーズンを細かく刻んだりペーストにしてみたり、はたまたラム酒にレーズンを漬け込んでみましたが、どれもお菓子としては美味しかったものの、私たちが目指す味わいとは違った仕上がりでした。

そして何度か試作を重ね、最終的にホールレーズンを使用しラム酒を後から混ぜ合わせるレシピが完成しました。

ペイストリーそのものの味わいも感じながら、コーヒーが持っている風味や特性を活かす、どちらもペアリングを考える上で大切なことです。フルーティーで酸味が際立つ味わいのコーヒーやしっかりとしたボディが特徴のコーヒーなど、コーヒーのテイストによってもペアリングバリエーションが何通りも生まれますし、当然ながらそれを食する方の味の好みやその日の気分によっても左右されます。

一言で「コーヒーと相性のいいお菓子」と言ってもとても奥が深いペイストリーとのペアリング。単品として美味しいだけのレシピではない、私たちならではの視点がたくさん詰まっています。

次回ブルーボトルコーヒーのカフェへいらっしゃる際は、その日飲まれるコーヒーの味わいやご自身のその時の気分によって、ぜひ「ペアリング」という視点からあわせるペイストリーを選んでみてください。

ブルーボトルコーヒーのバリスタは毎朝コーヒーのテイストを取り、ペイストリーの味わいも熟知していますので、もし迷った際は気軽に尋ねてみてください。きっと今日の気分にぴったりのコーヒーとペイストリーを提案してくれると思います。

チョコレート ラムレーズン パウンドケーキは国内のブルーボトルコーヒー全カフェにてご用意しています。